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ざっくり紹介
まず、この作品の空気感から話すと、すごく“無防備”っていうか。完成された商業誌のきらびやかさとか、計算された萌え絵とかとは真逆のベクトルで来るんだ。絵柄は、うーん…「深夜の自分の机の上で、つい描いちゃったラクガキが、いつの間にか命を持って動き出した」みたいな生々しさがある。線にちょっとした震えがあったり、背景がすごく簡素だったりするんだけど、それが逆に、作者の「これを描かずにはいられなかった」っていう熱みたいなものが、ダイレクトに伝わってくるんだ。テンポも変則的で、シーンによってはノートの隅っこにびっしり書き込まれたメモのように情報が詰まってたり、次のページでは大きなコマひとつで長い時間が流れてたり。読み手の呼吸をちょっとだけ乱す、その“不器用さ”自体が、この作品の一番の個性かもしれない。
これ、どんな人に刺さるかな…。具体的に言うとね。
まず、「完成品」よりも「プロセス」にこそ魅力を感じる人。例えば、バンドのライブ音源より、スタジオでの試行錯誤のデモテープを聴くのが好きな人。絵の具の滲みや鉛筆の跡まで残っている素描集を見るのが楽しい人。そういう“作り手の手の汗”が感じられるものが好きな人には、たまらないんじゃないかな。
あと、ちょっと変わったところで言うと、「思い出のアルバムを整理してたら、なぜか混ざってた見知らぬ家族の写真」にじっと見入ってしまうタイプの人。物語の全容はわからないし、登場人物も知らないのに、写っている一瞬の表情や、写り込んだ風景から、その瞬間の物語を想像してしまうあの感覚。この作品は、そんな“断片的な物語性”を、意識的ではなく、むしろ無意識に近い形で実現しちゃってる気がするんだ。
もちろん、ストーリーを追う楽しみもちゃんとあるんだけど、それはむしろ副産物で、メインはこの“素材そのものの質感”を味わう体験だと思う。
ただ、当然だけど合わない人もいるよね。優しく言うと…。
「すっきり整理された王道ストーリー」を求めている人や、「技術的に完成度の高い絵柄」を期待する人には、物足りなさや、ある種の“雑さ”が気になっちゃうかもしれない。あと、作品から何かを“受け取る”ためには、ある程度こっち側も想像力で補完する作業が必要になるから、とにかくエンタメとしてサクサク楽しみたい!という気分の時には、少し肩がこるかも。なんていうか、高級フルコースというより、知り合いの料理人の“今日の気分で作った一品”を、キッチンカウンターで食べる感じ。素材の味はすごくいいんだけど、見た目はちょっと素朴すぎるかも、ってなる。
まとめるとね。
ファイル名みたいな謎のタイトルに反して、中身は生々しい創作の熱と、どこか懐かしい物語の断片が詰まった、宝石の原石みたいな作品。これを「作品」として見るか、「痕跡」として見るかで、感じ方は大きく変わると思う。でも、少なくとも僕は…この無防備で不器用で、それでいてどこか温かい“何か”に、しばらくスマホの画面を凝視したまま動けなくなっちゃったよ。もし、あなたが少しばかり“普通”じゃないものに触れてみたいなら、この謎の「cid=d_728778」をクリックしてみる価値は、絶対にある。



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