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ざっくり紹介
…ってツッコミたくなる謎タイトルですが、これがね、むしろそれが「正解」なんだよなぁって思わせてくれる作品なんです。タイトルも作者も不明、ジャンルすら記載なし。完全に“無色透明”な状態でポンと置かれている感じ。最初は「え、これ大丈夫?」って身構えちゃうんだけど、開いて数ページめくった瞬間、その警戒心が「あ、これはただの変人じゃなくて、意識高い変人だ」に変わるの。そう、この作品は“正体不明”であることを最大の武器にしている、一種のアート作品みたいな側面があるんです。
絵柄は…うーん、これがまた説明が難しい。すごくクリーンで、無駄な線が一本もないっていうか。背景も最小限で、キャラクターの微妙な表情の変化や、ちょっとした仕草に全てが込められている。セリフも少なめで、テンポはどちらかというゆったり目。でも、その静かな時間の流れの中に、突然「え?」ってなるような、鋭い比喩がポンと投げ込まれてきたりする。静寂の湖に小石を投げるような、その「ポチャン」という一瞬の響きが、ずっと尾を引く感じ。派手な展開を求める人には物足りないかもしれないけど、逆に言えば、一コマ一コマを“読む”というより“感じる”タイプの作品。インクの滲みみたいな、ふわっとした余韻が好きな人にはたまらない世界観です。
具体的にどんな人に刺さるかっていうと…。
まず、「日常のちょっとした違和感を宝物にする人」。例えば、雨上がりのアスファルトの匂いを見て「なんか懐かしい」で終わらずに、その匂いがなぜか幼少期の遠足を思い出させる、みたいな連鎖を脳内で楽しめる人。この作品は、そんな些細な感覚の連鎖を、とても美しく、時にユーモラスに描いています。
次に、「言葉にできないモヤモヤを抱えてる人」。なんかもやもやする、でもそれが怒りでも悲しみでもない、ただただ“ある”感じ。それをこの作品のキャラクターたちが、変に言語化せず、ただその“空気”として共有しているシーンがあって。それを読むと、「ああ、これ、わかるかも」って、一人じゃない気持ちになれる。
あとは、純粋に「新しい表現形式に触れてみたい人」。ストーリー漫画でも、4コマでも、イラスト集でもない、そのどれでもあるような“間”の作品。SNSでバーッと流れてく情報にちょっと疲れた時に、この作品のペースに身を任せてみると、頭がふわっとリセットされる感覚があります。
もちろん、合わない人もいるとは思います。もしあなたが「はっきりしたストーリーが読みたい」「キャラクターの可愛さやカッコよさでグッと来たい」「テンポ良く笑いたい」という方を最優先するなら、この作品は少し“間”が長く感じるかもしれません。料理に例えるなら、ガッツリ系のラーメンやカレーではなく、出汁のきいた上品な吸い物。素材そのものの味を楽しむ、そんな趣向です。派手なスパイスはない代わりに、後からじんわりと優しい味が戻ってくる…そんな体験を求めている人向けですね。
だから、もしあなたが今日、何か“名前のつかない気分”を抱えているなら。あるいは、ただただ、静かで、ちょっと不思議で、美しい“間”に浸ってみたいなら。この正体不明の『cid=d_734667』という湖に、そっと小石を投げてみてください。きっと、あなただけの、小さな波紋が広がっていくはずです。



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