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ざっくり紹介
…って最初は思ったんだけど、これがね、めちゃくちゃ掘り出し物だったんだよ。タイトルも作者も一切不明、ジャンルすら書いてない、まさに“無印の何か”みたいな作品なんだけど、開けてびっくり。これ、すごく独特の“間”と“余白”でできてる世界なんだ。
絵柄で言うと、すごくシンプルで、時にミニマルですらあるんだけど、その分一つ一つの線や色の配置に意味が詰まってる感じ。カクカクした線で描かれたキャラクターが、妙に無機質な背景の中にポツンといる。でも、その“ポツン”としている感じが、逆にすごく人間くさい感情——例えば、朝起きてベランダに出た時のふと感じる虚無感とか、満員電車の中で自分だけが透明になったような気がするあの感覚——を、見事に可視化してるんだよね。テンポはゆったり、というか、ほとんど“間”が主役と言っていい。セリフも少なくて、パッと見たら「え?これ動いてるの?」ってなる瞬間もあるけど(笑)、その沈黙や空白の時間こそが、じわじわと心に染み込んでくるんだ。
この作品が刺さる人、めっちゃ具体的に想像できるよ。
例えばさ、「日常のちょっとしたズレ」を愛でるのが好きな人。コップの水滴の軌跡が妙に美しく見えたり、駅のホームで流れるアナウンスの特定の言葉だけが突然異星語に聞こえるような、あの感覚を楽しめる人にはたまらないはず。
あとは、言葉にされない“気まずさ”や“もやもや”を、むしろ純粋に“観察対象”として味わえるタイプ。人間関係のドロドロした駆け引きじゃなくて、もっと静かで、哲学的なレベルでの人間の孤立みたいなものに、静かに共鳴しちゃう人。説明しすぎない、解釈を押し付けない作り方が、逆に自分の経験をどんどん投影させちゃうんだよね。
もちろん、ビジュアル面で言えば、ポップでカラフルなものより、モノトーンや淡い色調、あるいはデザイン画のような構図に“美しさ”を感じる人にもおすすめ。一枚の絵として切り取っても、すごく味がある画面が多い。
ただ、もちろん合わない人もいるとは思うんだ。それはね、例えば「エンタメとしての分かりやすさ」を第一に求める人。起承転結がはっきりしていて、キャラクターが熱く語り、事件が解決していく…そういうストーリー推進型の楽しみを期待すると、「何が起こってるの?」ってなっちゃうかも。あとは、 “間”や“沈黙”が苦手な人。この作品は、その“何もない時間”を愛でるのが大事な要素だから、それが「ただの手持ち無沙汰」に感じてしまうなら、ちょっと退屈に映るかもしれない。でも、それは作品の良し悪しじゃなくて、好みの話だよね。
だから、もしあなたが最近、騒がしいものや、全てを説明し尽くす作品に少し疲れを感じているなら、この『cid=d_731745』という“無名の箱”を開けてみてほしい。中身は、きっと誰かの大声じゃなくて、あなた自身の思考が反響する、静かで少し冷たい、それでいてどこか懐かしい部屋のようなものだと思う。行き先不明の電車に、ふと乗ってみるような感覚で。



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