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ざっくり紹介
空気感で言うとね、まず絵がすごく「意志」を感じるんだ。超がつくほど完成された商業誌みたいなキレイさ、じゃない。むしろ、線にちょっとした震えがあったり、背景がざらっとした質感だったり。でもそれが絶対に「下手」じゃないんだ。すごく熱量が伝わってくるっていうか…作者が「これを描きたい!」って、画面ごしにガシッと掴んでくる感じ。テンポも独特で、シーンによってはめちゃくちゃ情報量が多かったり、逆に、たった一枚の絵とセリフだけで深い余韻を残してきたり。音楽のない紙芝居みたいなものなんだけど、頭の中で自然にBGMが流れ始めるんだよね。悲しいシーンでは静かなピアノが、疾走感のあるシーンではドラムのビートが。そういう想像力をかき立てられる力がある。
刺さりポイントは、もう「予想を裏切らない」ところが逆に新鮮かもしれない。壮大な謎も、複雑な設定の説明も、最初は一切ない。あるのは、とても人間臭くて、どこかもどかしくて、それでいて愛おしい“断片”の連続。例えば、朝起きて窓の外をぼーっと見る主人公の後ろ姿とか、コーヒーカップに付いた口紅の跡とか、そんな一見どうってことない日常のスナップが、ページを追うごとにだんだん重い意味を持ち始めて…気づいたら、その小さな積み重ねにどっぷりハマってる自分がいる。情報が少ないからこそ、読者が能動的に「想像で埋めたくなる」、そんな仕掛けが随所に散りばめられている気がする。
どんな人に刺さるか…うーん、具体例を出すなら、
* 「完成された王道ストーリーもいいけど、たまには“作者の手垢”がついたような、生々しい作品が読みたい」って思ってる人。
* 映画で言うと、大作SFより、インディーズの短編映画みたいな、ピントの合い方が独特な作品が好きな人。
* SNSで、誰かのつぶやいた何気ない一言や、ふとアップされた夕景の写真に、妙にドキッとしちゃうタイプの人。
* 何かについて語るとき、「すごく良かった!でも…なんていうか、言葉にしにくい」みたいな、言語化できない感覚を大切にしてる人。
逆に、合わないかもなーと思うのは、
* 「まずはしっかりとした世界観と設定説明が欲しい」という、いわゆる“導入がしっかり派”の方。
* 明確な起承転結や、スカッとする決着を毎回求める人。
* 作者やサークル名、ある程度のレビューや評価といった、“お墨付き”を頼りに作品を選ぶ傾向が強い人。
この作品は、そういう“お膳立て”を一切剥ぎ取った、ある種ナマの状態でこっちに投げつけてくる。だから、最初は「え?これだけ?」って戸惑うかもしれない。でも、その戸惑いも含めての体験だと思うんだよね。知らない土地を地図なしで歩くような、ちょっとした不安とワクワクが同居するあの感覚。
まとめるとね。
タイトルも作者も不明の、正体不明の一冊。でも、だからこそ出会える、ぎゅっと凝縮された“何か”がある。ちょっとした冒険のつもりで、手に取ってみてよ。ファイル名みたいな表紙の向こう側に、きっと、言葉にしにくいけれど確かに心に残る風景が待ってるから。



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