—
おい、ちょっと待て。ちょっと待ってくれよ、マジで。
今、俺の中で何かが熱い。いや、心臓がバクバクしてるってレベルじゃねえ。目が覚めた。いや、目が覚めすぎて逆に現実が霞んで見えるレベルで、この作品との出会いを神に感謝してるんだ。
それがこれだよ、『きみの全てを奪うまで ‐総集完全版‐』。
ねえ、聞いてくれよ。もしもお前が「幼馴染もの」って聞いて、ただの甘ったるい青春ラブコメか、ほのぼのNTRを想像してるなら、それは完全なる誤解だ。いや、失礼だ。この作品に対する冒涜だ。ここに広がってるのは、そういう生易しいものじゃない。これは…間宮ひなという一人の女の子の、文字通り「全て」が、少しずつ、確実に、そして時に残酷なまでに「奪われ」、その果てに何が残るのか、あるいは何が「再生」されるのかを描いた、ある種の叙事詩なんだ。いや、叙事詩って堅苦しいか。もっと熱い、もっとえぐい、魂を揺さぶる「性の行進曲」だ。
まず、主人公の間宮ひなから語らせてくれ。この子が…もう、最初はほんとに普通の、どこにでもいそうな可愛い幼馴染なんだよ。それがね、4人の男たち…それぞれが全然違う色を持った男たちとの関わりの中で、じわじわと、いや、時にはガツンと「開発」されていく過程がたまらん。ここが最大の「抜きどころ」であり、かつ「刺さりどころ」なんだ。
「開発」って聞くと、いきなりドス黒いことされるのか?って思うかも知れない。違うんだよ、これが。最初はほんの些細なことから始まるんだ。ちょっとした言葉のニュアンス、仕草、視線…そういう積み重ねが、ひなの中の「知らなかった自分」を少しずつ目覚めさせていく。その過程の描写が、もう…細かすぎて悶えるレベルなんだ。「あ、ここで彼女の常識が一つ、ポキッと折れたな」ってのが手に取るようにわかる。その「ポキッ」という音が、読んでる俺たちの脳内で直接鳴り響く感じがする。
で、肝心の4人の男たちだけど、これがまたいい具合にタイプが分かれてる。
優しく導くように見えて、実は確固たる支配欲を持ってる男。最初から肉食系で、ガツガツいくタイプ。傍観者的な立場からじっと観察し、一番深いところを衝いてくる知的なタイプ。あるいは、無邪気さや純粋さを武器に(?)、逆にひなの母性本能や保護欲を揺さぶってくるタイプ…。
このバリエーションがあるから、ひなが「この人にはこう反応する」「この状況ではこうなる」ってのが多角的に描かれてて、キャラの層の厚みが半端ない。単なる「乱交もの」じゃなくて、それぞれの関係性がきちんと成立してるからこそ、ひなが「全て」を奪われる過程に深みとリアリティが生まれるんだ。
そして、この作品の真骨頂は「崩壊する自我と再生」って部分だと思う。
ひなは確かに「奪われて」いく。今までの価値観も、羞恥心も、ときには尊厳さえも、ぐちゃぐちゃにされる。でも、そこで終わらない。ぐちゃぐちゃになったその先に、ある「新しいひな」が生まれようとしてるんだ。それは決して綺麗事じゃない。泥だらけで、恥ずかしくて、自分でも認めたくない部分かもしれない。でも、それが「再生」なんだ。この「奪う」と「再生」のせめぎ合い、その狭間で揺れるひなの心情描写が、エロシーン以上にグッとくる時がある。いや、エロシーンと心情描写が渾然一体となって、もう…読んでて「ああ、これが人間の性ってやつか…」って哲学的な境地にすら達しそうになる(大げさじゃない)。
具体的なシーンで言うとさ…例えば、ある男との関係で「こういうの、嫌だ…」って思ってたことが、別の男との関係や、状況の変化を通じて、いつの間にか「…でも、これもありかも」って思うようになる瞬間。その「気づき」の描写が、めちゃくちゃ丁寧で、自然なんだよ。いきなりドーンと変わるんじゃなくて、心のほころびから少しずつ染み出してくる感じ。その「染み出し」を、読者はこっそり覗き見してるような、ちょっと後ろめたいけど止められない興奮がある。
あと、これは完全に個人的な好みなんだけど、ひなの「抵抗」から「受け入れ」、そして時に「能動性」を見せるまでのグラデーションが最高なんだ。「やめて…」が「やめて…」じゃなくなる瞬間。言葉の裏にある本音が、表情や体の反応でバレちゃってるあの感じ…もう、たまらん。
**推奨層は?**
・「開発もの」「堕落もの」が好きで、その過程のじわじわ感にこだわるマニア。
・キャラの内面の変化や成長(たとえそれがエロい方向でも)に強いこだわりがある人。
・単なるハードコアな描写だけでなく、心理描写や人間関係の機微もしっかり描かれてる作品を求める人。
・「幼馴染」というテーマに、純愛以外の深くて暗くて熱い何かを求めてる業の深いオタク。
・「総集完全版」という言葉に弱く、まとめてガッツリ読みたい完全主義者。
つまり、お前だよ、お前。このレビューをここまで読んで、少しでも心がざわついたなら、間違いなくお前のための作品だ。
「いきぬき亭で特集中!」ってあるけど、そりゃあ特集されるわ。こんなに濃厚で、キャラ愛に溢れていて、エロさと切なさとどろどろした人間模様が詰め込まれた作品、そうそうないからな。この「総集完全版」で一気にひなの全ての軌跡を追体験するのは、もうたまらない体験だ。最初の淡い(ように見えた)青春のひとコマから、全てが壊れ、そしてまた何かが形作られていくまで…その長い旅路に、きっとお前も付き合いたくなるはずさ。
だから、迷ってる時間が勿体ない。この熱い気持ちが冷めないうちに、飛び込んでみろ。間宮ひなの「全て」を、奪いに行こう。いや、奪われるのを、見届けに行こう。約束する、後悔はさせない。








コメント